映画とライフデザイン

映画ブログを始めて17年、年間180〜200本観ます。時おりグルメ記事や散歩して気に入った場所の記事を書きます。gooの閉鎖で移動してきました。

シュリ


「シュリ」韓国映画ブームのきっかけとなった99年の作品である。北朝鮮工作員と韓国諜報部員との悲愛を描く。アクションシーンの特撮、カメラワーク、バックの音響、出演者の演技すべてにおいてすばらしい。作品のスケール感は壮大で、まさに傑作の中の傑作である。



1998年9月ソウルが舞台だ。韓国の諜報部員である主人公ことハン・ソッキュはアクアショップを経営する恋人ことキム・ユンジンと同棲していた。二人は結婚を控えていたが、主人公は自分の身分を彼女には伏せていた。主人公は同僚ことソンガンホとともに北朝鮮女工作員を追っていた。その工作員は韓国内で起きた北朝鮮側の仕業と思われるテロ事件の首謀者と目されていた。そんなとき、破壊力をもつ液体爆弾CTXが強奪される。これは北朝鮮第8特殊部隊長の仕業で、爆破目標が要人も集うサッカーの南北交流試合が開催されるスタジアムと突き止める。2002年のワールドッカップのため南北朝鮮統一チームが結成され、南北交流試合開催のニュースに国内は沸いていた。この北朝鮮特殊部隊を追い詰めようとするが、なかなかつかまえられない。内部から情報が漏れているのではないかと感じる主人公と同僚であるが。。。。


元々は同一民族であった韓国、北朝鮮が2次大戦後の冷戦のさなかに2つに別れた。1950年からは米国、中国をそれぞれの支援国として朝鮮戦争がおこった。その後もずっと両国は対決し続けている。そういう背景があり、日本では考えられないような緊迫感が存在する。戦争と背中合わせである。
そういう背景があるためか、南北のスパイを描いた作品には独特の緊迫感があり、素晴らしい作品が多い。平和な日本ではこのレベルの作品はつくれない。意図的に韓国の諜報部員に近づく美人北朝鮮工作員なんて存在はもしかしたら本当にいるかもしれない。大韓航空の爆破犯美人工作員キムヒョンヒなんて存在が現実にいた訳である。非現実的でなく思われる状況があるのでリアル感がある。


すげえ!としか言いようがないスケール感である。