映画とライフデザイン

映画ブログを始めて17年、年間180〜200本観ます。時おりグルメ記事や散歩して気に入った場所の記事を書きます。gooの閉鎖で移動してきました。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

「ブラック会社に勤めているが、もう俺は限界かもしれない。」は深夜残業の連続の人使いの荒い大手の下請けIT会社に勤めた主人公の苦労話が中心である。傑作だとか、感動したという映画ではないが、すんなりと映画にとけこめ、飽きずに最後まで観れた。考え…

小室直樹  死す

小室直樹博士が亡くなった。というニュースが入った。 すでに4日に亡くなっていたようだ。 ここ最近の訃報では一番不思議な気持ちになった。 なぜなら、彼のことを学生時代より約30年追いかけていたからである。 何気なく書店でピックアップしたのが、「ソビ…

座頭市  ビートたけし

ビートたけしのつくった座頭市だ。個人的には彼の作品はあまり良いと思ったことがない。でもこれだけは別だ。オーソドックスな座頭市のストーリーの流れに乗って、たけし軍団を使ったコミカルな面やインド映画のような全員ダンスなど非常に楽しめる作品にな…

サベイランス  ジェニファー リンチ

「サベイランス」直訳すると「監視」である。鬼才デイヴィッド・リンチ監督の娘であるジェニファー・リンチ監督がつくったサスペンス・スリラーということで目にとまった。個人的にリンチ監督作品は必ず観るようにしている。でも期待以上の作品だった。 最近…

重力ピエロ  加瀬亮

「重力ピエロ」は伊坂孝太郎の原作に基づくミステリー映画である。加瀬亮と岡田将生の主演二人の穏やかなムードに、落ち着いた仙台の街をうまく組み合わせて作り上げた傑作である。主演の二人が持つ独特のムードもよいが、彼らの両親を演じる小日向と鈴木京…

パリより愛をこめて  ジョン・トラボルタ

「パリより愛をこめて」はジョン・トラボルタとジョナサン・リス・マイヤーズの二人がフランス・パリを舞台に激しい銃撃戦やカー・アクションを繰り広げるリュックベッソン作品である。序盤よりテンポがよく、途中で緩急をつけながら90分を一気に駆け抜ける…

NINE

超豪華の出演者なのに、なぜかロードショーは遠慮した。監督の前作「シカゴ」も正直合わない方なので、どうなのかと思っていた。それでもこの女優陣がどう活躍するのかは観てみたかった。でもやはりあわなかった。それに尽きる。演技力では現在トップクラス…

ウディアレンの夢と犯罪  カサンドラズ・ドリーム

ウディアレン監督の日本での最新作。「マッチポイント」、「タロットカード殺人事件」に続くロンドンロケミステリーの三作目である。「それでも恋するバルセロナ」よりは前に出来た作品だ。ユアン・マクレガーとコリンファレルの人気男優を主演にしてウディ…

さらば愛しき大地  根津甚八

82年東京近郊の工業地帯として変貌をとげつつあった時期の鹿島、潮来地区を舞台にして一人のあばずれ男にスポットをあてる。根津甚八が自堕落な男を演じて、愛人役を秋吉久美子が演じる。 茨城県鹿島の一角に小さな農家がある。その一家に不幸が突然襲って…

陽のあたる場所  エリザベス・テーラー

「陽のあたる場所」は、ジョージスチーヴンスが1951年のオスカー監督賞を受賞した作品である。当代きっての大スターだったモンゴメリー・クリフトとエリザベステイラーの共演。婚約している女性がいるのに、美しい上流のお嬢様と付き合ってしまい、あたふた…

マイレフトフット ダニエル・デイ・ルイス

生まれたときから重度の小児麻痺に侵された画家の半生を描く実話に基づく89年の作品である。ダニエル・デイ・ルイスはこの作品で最初のオスカー主演賞を受賞する。助演賞をもらった母親役ブレンダ・フリッカーも非常によく、演技者全般のレベルが高い。何よ…

空気人形  ぺ・ドゥナ

「空気人形」は「誰も知らない」の是枝監督のメガホンによる作品だ。韓国女優ペ・ドゥナを主演にして、ダッチワイフが人間として蘇生する姿を描く。映画はしっとりと流れていき、独特のムードを醸し出す。抜群!感動!といった作品ではないが、流れているや…

仙台へ旅する

火曜から水曜日にかけて仙台へ旅行へ行った。 関連業者の人たちと一緒の旅行だった。 まずは新幹線で白石蔵王へ降りて蔵王のお釜を観に行った。天候が悪く、お釜へは近づけなかった。そして青葉城へ。 何度も行っているが、ガイドさんが説明してくれたのは初…

ウエディング  ロバートアルトマン

登場人物が多い映画を撮ることで有名なアルトマン監督の作品だ。イタリア系とアイルランド系のある大富豪同士の結婚式会場で繰り広げられる人間模様を描く。小さなドラマをいくつもつくる。混乱しそうであるが、この映画の場合はそうでもない。 イタリア系の…

あなたには言える秘密のこと  サラ・ポーリー

「あなたには言える秘密のこと」はいかにもミニシアターぽい作品である。しかもスペイン映画だ。ジャケットを見るとティム・ロビンスの顔がある。彼の映画は非常に相性がいいので観た。主演のサラ・ポーリーの孤独なキャラが印象に残る。海上油田掘削所とい…

父と暮らせば  宮沢りえ

終戦後3年たった広島を舞台に、宮沢りえが父原田芳雄との心のふれあいを描く作品だ。 もともとが井上ひさしの二人劇で、映画としてはセリフに頼りすぎて凡長な感じがした。しかし、流れるハートはやさしい。 昭和23年の広島。宮沢りえは、父原田芳雄と二人で…

村上春樹を読み返して1

この夏は村上春樹を読み返してみた。 小説として重厚感がある「海辺のカフカ」「ねじまき鳥クロニエル」をじっくり堪能させてもらった。時間はかかるけれど、高級ウィスキーを飲んでいるようなコクのある上質な雰囲気を味わえる。同時に、軽めの「アフターダ…

チャンス  ピーターセラーズ

喜劇役者ピーターセラーズの79年の遺作である。単なる住み込みの庭師だった男がひょんなきっかけで大統領も一目置く有名人になってしまう話である。野心がないのにのし上がっていく姿はトムハンクスの「フォレストガンプ」を思い起こさせる。中年の域に達し…